花粉症は花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応です。
体の免疫反応が、花粉に過剰に反応して花粉症の症状が出てきてしまいます。
つまり、花粉を外に出そうとするために、「くしゃみ」で吹き飛ばしたり、
「鼻水」「涙」で花粉を洗い流そうとしているのです。
花粉症は症状に応じて鼻症状は「鼻アレルギーガイドライン」にのっとって、
眼症状は「季節性アレルギー性結膜炎」治療をしていきます。
まず、アレルゲンとなるものが何かを「血液検査」と「皮膚試験」で調べます。
全体のIgE抗体の量や、スギ花粉など個別の物質に対するIgE抗体を測定する検査です。
全体のIgE抗体は増えていればアレルギー体質と考えられます。
個別のIgE抗体については、それぞれのIgE抗体の量からクラス0~6の7段階に分けます。
クラス0が(-)、クラス1は(±)、クラス2以上が陽性(+)ですが、数字が大きいほどより強い陽性です。
この検査では(スギ・ヒノキ)(ブタクサ・ヨモギなどキク科)(カモガヤ・ハルガヤなどイネ科)そのほかハンノキなどのアレルゲンを特定することができます。
皮膚の表面にあれアレルギーの原因と考えられるものの抽出液を皮膚に1滴たらして、
小さな針で抽出液の乗った皮膚をおさえ、15分後に皮膚の変化を判定します。
抽出液のないものでもフルーツなど水分を含んだものであれば、直接(そのフルーツなどに)
針を突き刺して、針についた液で検査することもできます。
この検査では花粉(スギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ)ダニなどのアレルゲンを特定することができます。
花粉症の症状が起こりはじめたごく初期では、鼻粘膜にまだ炎症が進んでおらず、
この時期に治療を開始すると粘膜の炎症の進行を止め、早く正常化させることができるため、
花粉症の重症化を防ぐことができます。
症状の発症前から内服薬の服用を始めて、症状出現に応じて点鼻薬を追加していきます。
鼻水、くしゃみが多い方にはー抗ヒスタミン薬を処方します。
鼻閉が強い方にはロイコトリエン受容体拮抗薬という飲み薬を最初に処方します。
これで良くならない場合は点鼻薬(ステロイド)を使用します。
それでも良くならない重症の方は手術となりますので耳鼻科医をご紹介します。
目だけの軽い症状であれば、ご本人のご希望をお伺いして、抗アレルギー薬の内服薬か点眼薬のどちらかを処方いたします。
症状がひどい場合は内服薬と点眼薬を併用します。
それでもひどければ一時的にステロイド点眼薬を使用することもありますが、
長期にわたってステロイド点眼を使用しなければならないような場合は眼科医に紹介します。